アッセンブリの課題に応えるボンディングソリューション
レイモンのボンディングソリューションは軽量化に代表される自動車業界の新たなニーズや課題に対応いたします。
当社のソリューションは、溶接や穴あけが困難、または腐食というさまざまな課題を抱える新材料の組立に適しています。完全自動運転車に搭載される多数のセンサーの取り付けには、信頼性が高く、かつ追跡可能な方法が求められます。生産工場のデジタル化「FoF(Factory of the Future)」が広がり始め自動化プロセスが加速する中で、時代に即した接着プロセスを提供します。
さらには、自動車のデザイン性を向上させることにより、今日の市場トレンドでもある高級車市場への足がかりとなります。
自動車の軽量化に伴い、炭素繊維強化ポリマー、強化スチール、アルミニウム、マグネシウム合金など、さまざまな軽量材料が採用されつつあります。そしてこのような新材料により新たな組立課題が生まれています。当社のボンディングソリューションは、構造体としての安全性を保ちつつ、次世代材料を使用した構造体へのさまざまなパーツの取り付けを可能にします。
ARaymondレイモンのボンディングソリューションは、異素材間の界面腐食を防ぎます。穴を開けないため、水密性が高く液体が漏れることを防ぎます。また、さまざまな角度(水平、垂直、逆さ)からの取り付けも容易です。

次世代車両へのパーツアッセンブリ
高級車、レーシングカーなど、どのような車両タイプであっても、当社はその厳しい要求に応えられるハイエンドなソリューションを提供いたします。
例えば、炭素繊維強化ポリマーの車体に何百個ものスタッドを接着し、ケーブル、熱シールド、フロアパネル、油圧チューブなどを固定することができます。当社の即硬化性接着剤は、垂直面や逆さ面など、どのような位置にもスタッドを接着可能です。
トータルエンジニアリングサポート
ARaymondレイモンのボンディングソリューションは、接着剤の販売に留まらず、お客様の生産拠点での状況から、接着剤の選定、クリップの設計、製造、組立プロセスの開発、そして生産開始まで、革新的なボンディングソリューションのパートナーとしてお客様をサポートいたします。
ルノー「Eolab」炭素繊維フロアパネル
ARaymond™レイモンは、ルノーの軽量コンセプトカー「Eolab」のプロジェクトパートナーとして選ばれました。この車はフロアパネルが炭素繊維でできており、従来のスチール製フロアのようにファスナーを溶接することができませんでした。そこで当社は、独自の即硬化性接着剤を使用したボンディングソリューションを考案しました。この即硬化性により、ファスナーが接着された直後に荷重をかけることができるので、時間をかけず次の組立工程に移ることができます。また、ルノーの既存製造工程に無理なく一体化できるように、プロセスをスケールアップしました。
プロジェクトを通してお客様をサポート
ARaymondレイモンが開発したSCA™(Systematic and Collaborative Architecture)は、それぞれのお客様のニーズに応えるボンディングソリューションをトータルでご提案できる仕組みです。
当社の先端機器と専門知識を活用し、お客様に信頼いただけるソリューションの導入をお手伝いします。
幅広い専門性を活かした提案
ARaymondレイモンは、化学、機械工学、工業プロセスのノウハウを活かし、自動車メーカー、サプライヤー、ガラスメーカー向けの自動車用ボンディングソリューションの設計、開発を行っています。
特許を取得した自社開発の接着剤や、接着プロセス、専用装置により、ターンキーソリューションを提供します。
熱反応性ポリウレタン系接着剤シリーズTechBond™PURの開発、製造を行っています。

優れた接着強度
TechBond™PURは、大きな負荷が継続的にかかる部品の接着に適しています。(老化後の剪断強度>10MPa*)
*ガラス上のせん断強度、その他のデータについてはお問い合わせください。
即硬化による素早い接着
TechBond™PURは基材に接着してすぐに硬化が発現するため、養生スペースが必要ありません。接着後わずか数分で次の組立工程に移れるため、組立ライン上での接着が可能です。垂直や逆さ状態での接着も問題ありません。
クリーン、的確、簡単な導入
タブレット型またはビーズ状の固形接着剤で、常温ではタックフリーで活性化しません。任意の量を装置により自動分配することも可能です。
安全で環境に優しい接着剤
当社の接着剤は、接着剤の安全な取り扱いに関するREACH規制(EC.No.1907/2006-REACH)に準拠しており、MDIを含まず無溶剤(VOC0%1999年3月11日の欧州指令99/13に基づく)です。
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Dr. イザベル ロズヴァル
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レイモン フランス ボンディングソリューション イノベーションマネージャー
お客様ニーズに応えるために、私たちは接着剤の配合だけではなく、トータルソリューションを考案しています。
当社では化学系と機械系エンジニアが協力し、固形接着剤の開発と同時に、手動/自動の接着装置の開発を行っています。また予測分析、装置導入時のトレーニング、表面処理、遠隔メンテナンスなど、接着工程の全てを管理できるようサポートするのが弊社のボンディングソリューションです。
Pick&Bond™プロセスには、接着する部品を加熱する装置と、必要な量の接着剤を分配する装置の2つの専用器具が必要です。これらの装置があらゆる形状への接着を可能にします。
この専用装置は導入しやすいコンパクトサイズながら、一つの装置でさまざまな部品を接着するように、一元管理で設定できるため個体差のない仕上がりになります。

パール接着剤分配デバイス(PDD)
特許取得済みのパール分配デバイス (PDD) は、自動化された接着プロセスにおいて、TechBond™PUR接着剤のパールを正確な位置に配置します。
ARaymond™レイモンのボンディングソリューションに新たに加わったPDDは、Pick&Bond™プロセスの利点を最大限に引き出せるよう、当社のエンジニアリングチームによって設計された完全自動装置です。どのような形状の部品でも、接着剤の配置は5秒以内で完了し、年間数百万個の処理が可能です。
装置のインサートを交換するだけで、部品形状に合わせてパールを配分できます。

自動車部品用ファスナー
高性能接着剤を使用するARaymond™レイモンボンディングソリューションは、当社が長年にわたり製造販売している自動車用ファスナー製品と併せて使用することで、組立の可能性がさらに広がります。
ファスナー製品は、標準品とカスタマイズソリューションからお客様のご要望に合わせお選びいただけます。
